Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
うみがめ
異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二
岡本 綺堂
Leggi 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 (うみがめ) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.507 caratteri · 291 schermate
ほんとうの旅人ならば気の毒である。人をだまそうとするえてものならば憎い奴である。どっちにも片付かない不安な心持で、かれは旅人のうしろ影が大きい闇につつまれて行くのを見送っていた。
「お父さん。あの人は何処へか行ってしまったかい。」と、太吉は生き返ったように這い起きて来た。「怖い人が行ってしまって、いいねえ。」
「なぜあの人がそんなに怖かった。」と、重兵衛はわが子に訊いた。
「あの人、きっとお化けだよ。人間じゃないよ。」
「どうしてお化けだと判った。」
それに対してくわしい説明をあたえるほどの知識を太吉はもっていなかったが、彼はしきりにかの旅人はお化けであると顫えながら主張していた。重兵衛はまだ半信半疑であった。
「なにしろ、もう寝よう。」
重兵衛は表の戸を閉めようとするところへ、袷の筒袖で草鞋がけの男がまたはいって来た。
「今ここへ二十四五の洋服を着た男は来なかったかね。」
「まいりました。」
「どっちへ行った。」
教えられた方角をさして、その男は急いで出て行ったかと思うと、二、三町さきの森の中でたちまち鉄砲の音がつづいて聞えた。重兵衛はすぐに出て見たが、その音は二、三発でやんでしまった。