Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちじんのあい

痴人の愛

谷崎 潤一郎

Leggi 痴人の愛 (ちじんのあい) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 179.399 caratteri · 353 schermate

Aozora Bunko

そりゃ譲治さんを欺そうと思えば欺せるけれど、あたし決してそんな事はしやしないわ。ほんとに公明正大よ、何一つとして譲治さんに隠したことなんかありゃしないのよ」

と云うのでした。

「それは僕だって分っているんだよ、ただあんな事を云われたのが、気持が悪かったと云うだけなんだよ」

「悪かったら、どうするって云うの? もうダンスなんか止めるって云うの?」

「止めなくってもいいけれど、成るべく誤解されないように、用心した方がいいと云うのさ」

「あたし、今も云うように用心して附き合っているじゃないの」

「だから、僕は誤解していやあしないよ」

「譲治さんさえ誤解していなけりゃ、世間の奴等が何て云おうと、恐くはないわ。どうせあたしは、乱暴で口が悪くって、みんなに憎まれるんだから。―――」

そして彼女は、ただ私が信じてくれ、愛してくれれば沢山だとか、自分は女のようでないから自然男の友達が出来、男の方がサッパリしていて自分も好きだものだから、彼等とばかり遊ぶのだけれど、色の恋のと云うようなイヤらしい気持は少しもないとか、センチメンタルな、甘ったるい口調で繰り返して、最後には例の「十五の歳から育てて貰った恩を忘れたことはない」