Classici giapponesi con furigana
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しらがこぞう
白髪小僧
杉山 萠円
Leggi 白髪小僧 (しらがこぞう) di 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 98.770 caratteri · 194 schermate
或る時天の向うから、大きな星が飛んで来て、
寝てる男の横腹へ、ドシンとばかりぶつかった。
男はウンと云いながら、青玉の眼を見開いて、
どこが果ともわからない、暗の大空見上ぐれば、
左の眼からは日の光り、右の眼からは月の影、
金と銀とに輝やいて、二ツ並んで浮み出し、
一ツは昼の国に照り、一ツは夜の国に行く。
瞬きすれば星となり、呼吸をすれば風となり、
嚏をすれば雷となり、欠伸をすれば雲となる。
男はやがてむっくりと、山より大きな身を起し、
ずっと周囲を見まわせば、四方は岩と土ばかり。
もとより生きた者とては、艸一本も生えて無い。
男はあまりの淋しさに、オーイオーイと呼んで見た。
けれどもあたりに一人も、人間らしい影も無く、
大石小石の果も無い、世界に自分は唯一人。
青い空には雲が湧く。幾個も幾個も連れ立って、
さも楽し気に西へ行く。けれども自分は唯一人。
黒い海には波が立つ。仲よく並んでやって来て、
岸に砕けて遊んでる。けれども自分は唯一人。
もとより不思議の大男。家も着物も喰べ物も、
何んにも要らぬ身ながらに、相手といっては人間や、
鳥や獣はまだ愚か、艸一本も眼に入らぬ、