Classici giapponesi con furigana
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そぼ
祖母
楠山 正雄
Leggi 祖母 (そぼ) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3258 caratteri · 7 schermate
美しく描(えが)かれた梅や牡丹(ぼたん)や菊や紅葉(もみじ)の花ガルタは、その晩から一雄の六色(いろ)の色鉛筆で惜しげもなく彩(いろど)られてしまいました。
明くる日の朝、赤や青や黄に醜く塗りつぶされて見るかげもなくなっている貞吉の花ガルタは、もう一度一雄の鋏(はさみ)でめちゃめちゃに切りこまざかれて、縁側から庭に落ち散っていました。
「まあこんなに紙屑(かみくず)をお出しになって、坊(ぼつ)ちゃんはいけませんね。」
その昼すぎ、女中の清(きよ)はぶつぶついいながら、掃き出していました。たった一枚松に鶴(つる)の絵のカルタが、縁先の飛石(とびいし)の下に挿(はさ)まったまま、その後(のち)しばらく、雨風にさらされていました。一雄はその日からもう花ガルタのことを思い出しませんでした。
十日ばかり後(あと)のことでした。一雄は縁先で遊んでいる内ふと見る気もなしに石の間に挿まって、皮が剥(は)げてボール紙ばかりになっているカルタを一枚見つけました。急に花ガルタが惜しくなって来ました。
貞吉はおこっているに違いない、貞吉に悪かった、一雄はそう思って何だか悲しくなりました。