Classici giapponesi con furigana
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あきかぜ
秋風
宮本 百合子
Leggi 秋風 (あきかぜ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2277 caratteri · 5 schermate
裏通りの彼の人の叔父の家へ行けばすぐわかる事だけれ共、人をやるほどの事でもなしと思って、「おととい」出したS子への手紙の返事を待つ気持になる。
飛石の様に、ぽつりぽつりと散って居る今日の気持は自分でも変に思う位、落つけない。
女中に、
私の処へ手紙が来てないかい。
ときく。書生にも同じ事を聞く。
十二時すぎに、待ち兼ねて居たものが来た。
葉書の走り書きで、今日の午後に来ると云ってよこしたんで急に書斎でも飾って見る気になる。
机の引出しから私だけの「つやぶきん」を出して本棚や机をふいて、食堂から花を持って来たり、鼠に食われる恐ろしさに仕舞って置く人形や「とんだりはねたり」を並べたりする。
妙にそわそわして胸がどきどきする。
母に笑われる。でも仕方がない。
花を折りに庭へ出て書斎の前の、低い小さな「□□石」から足を踏みはずしてころぶ。
下らない事をしたものだと思うけれ共、急いたり、あんまり喜んだりするときっとこんな事を仕出来すのが私の癖だ。
足が痛い痛いと云いながら私が家中□走して居るのを皆が笑って誰も取り合わない。
すっかり飾って仕舞うと三時近い。