Classici giapponesi con furigana
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まどのしたをとおったおとこ
窓の下を通った男
小川 未明
Leggi 窓の下を通った男 (まどのしたをとおったおとこ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 4485 caratteri · 10 schermate
彼はしかたなく、疲れた足を引きずって、田舎道を歩いて、さびしい、自分の小屋のある、村の方へ帰っていくのでした。
ここにその途中のところで、道ばたに一軒の家がありました。そう大きな家ではなかったが、さっぱりとして、多分役人かなにかの住んでいる家のように思われました。この道をいく人々は、ちょうど、その窓の下を通るようになっていたのであります。
ある日のこと、男は、その窓の下に立って、上を仰ぎながら、あわれみを乞うたのでありました。どうせ、家の内からは返答がないだろうと思いました。なぜなら、町では、あのように、顔を見合わせて、手を合わせて頼んでも、知らぬふうをしていき、また振り向こうともしないものを、窓の下から、しかも外の往来の上で頼んでも、なんの役にも立つものでないと考えられたからです。
「どうぞ、哀れなものですが、おねがいいたします。」と、男は、重ねていった。
ひっそりとして、人のいるけはいもしなかったのが、このとき、ふいに窓の障子が開きました。顔を出したのは、眼鏡をかけた色の白い、髪のちぢれた女の人でした。その人は、たいへんやさしそうな人に見えました。