Classici giapponesi con furigana
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だいにこんにゃくぼん
第二菎蒻本
泉 鏡花
Leggi 第二菎蒻本 (だいにこんにゃくぼん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.739 caratteri · 32 schermate
「ちょっと、濡れるわ、お前さん。」
やっぱり暗い方を、男は、ひそひそ。
「濡れると云うのに、」
手は届く、羽織の袖をぐっと引いて突附けて、傘を傾けて、
「邪慳だねえ。」
「泣いてるのか、何だな、大な姉さんが。」
「……お前さん、可懐しい、恋しいに、年齢に加減はありませんわね。」
「何しろ、お前、……こんな路地端に立ってちゃ、しょうがない。」
「ああ、早く行きましょう。」
と目を蔽うていた袖口をはらりと落すと、瓦斯の遠灯にちらりと飜る。
「少づくりで極りが悪いわね。」
と褄を捌いて取直して、
「極が悪いと云えば、私は今、毛筋立を突張らして、薄化粧は可いけれども、のぼせて湯から帰って来ると、染ちゃんお客様が、ッて女房さんが言ったでしょう。
内へ来るような馴染はなし、どこの素見だろうと思って、おやそうか何か気の無い返事をして、手拭を掛けながら台所口から、ひょいと見ると、まあ、お前さんなんだもの。真赤になったわ。極が悪くって。」
「なぜだい。」
「悟られやしないかと思ってさ。」
「何を?……」
「だって、何をッて、お前さん、どこか、お茶屋か、待合からかけてくれれば可いじゃありませんか、唐突に内へなんぞ来るんだもの。