Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいにこんにゃくぼん
第二菎蒻本
泉 鏡花
Leggi 第二菎蒻本 (だいにこんにゃくぼん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.739 caratteri · 32 schermate
「ちょっと、お顔をッて、お玄関にお待ちでございます。」
「何だろう。」と俊吉はフトものを深く考えさせられたのである。
お互に用の有りそうな連中は、大概この座に居合わす。出先へこうした急使の覚えはいささかもないので、急な病気、と老人を持つ胸に応えた。
「敵の間諜じゃないか。」と座の右に居て、猪口を持ちながら、膝の上で、箇条を拾っていた当家の主人が、ト俯向いたままで云った。
「まさか。」
とすと、ずらりと車座が残らず顔を見た時、燈の色が颯と白く、雪が降込んだように俊吉の目に映った。
二
「ちょっと、失礼する。」
で、引返して行く女中のあとへついて、出しなに、真中の襖を閉める、と降積る雪の夜は、一重の隔も音が沈んで、酒の座は摺退いたように、ずッと遠くなる……風の寒い、冷い縁側を、するする通って、来馴れた家で戸惑いもせず、暗がりの座敷を一間、壁際を抜けると、次が玄関。
取次いだ女中は、もう台所へ出て、鍋を上る湯気の影。
そこから彗星のような燈の末が、半ば開けかけた襖越、仄に玄関の畳へさす、と見ると、沓脱の三和土を間に、暗い格子戸にぴたりと附着いて、横向きに立っていたのは、俊吉の世帯に年増の女中で。