Classici giapponesi con furigana
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ふんにょうたん
糞尿譚
火野 葦平
Leggi 糞尿譚 (ふんにょうたん) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.974 caratteri · 99 schermate
トラック小屋の前で一廻転すると、若々しい緑のペンキで塗られたトラックはよたよたと車体をくねらせ、唐人川に沿うて疾走しはじめた。赤瀬春吉の家の前まで来ると、トラックを止め、彦太郎が下りると、海員児童ホームが先ですね、と沢田は訊いて、彦太郎が頷くと、トラックは青い煙を残して行ってしまった。
お早うございます、と勝手口の方から入って行くと、台所で胡瓜の皮をむいていたでぶでぶの女中が、小森さん、今日はあんまり臭くないねえ、と云って笑った。冗談云いなさんな、と彦太郎も笑って、大将は、と訊いた。女中に教えられて離れ座敷の方へ庭伝いに行くと、赤瀬春吉は長々と寝そべって居たが、彼の前にこちらに背を向けて洋服姿の一人の若い男が居た。やあ、御苦労さん、こっちお上り、と赤瀬はむっくり起き上った。いえ、ここで結構でございます、と縁に腰を下し、庭の方を見て、たいそう鯉をお入れになりましたな、買われましたか、と訊いた。いやこの間、山の卯平が持って来たのだ、なんでも山の池に食用蛙が居ったとかで、そいつを捕るために池を干したところが、食用蛙は居らんで、去年入れた鯉の子があんなに太って沢山居ったそうだ、この間の大雨以来見かけないので下に流れて出てしまったと思っていたんだが、流れずに居ったと見える。