Classici giapponesi con furigana
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ふんにょうたん
糞尿譚
火野 葦平
Leggi 糞尿譚 (ふんにょうたん) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.974 caratteri · 99 schermate
眼を覚ました時には誰も居ず、既に傾いた西日が佐原山の松のすぐ上に引っかかったように赤く燃えていて、まともに座敷に射しこんでいた。
このことがあってから、彦太郎にとって阿部は頼もしい相談相手となった。唯一の身代であるトラックも長年の使用のため、老朽し、車体検査の度に喧しく云われていたが、修繕代が廻らぬため修繕を延し延しして居ったのを、阿部の好意に依って、タイヤも換え、傷んでいる所はすっかり修理して、車体は見違えるほど堅牢になった。木が腐り、糞尿が洩っていた桶も早速六十荷新調した。阿部の知り合である関係で、商店会社工場などの相当まとまった金額を貰える新しい得意も殖えた。今まで集金のうちから、毎日の焼酎代を捻り出して、時折には、赤瀬から皮肉も云われたりして居ったが、この頃では、焼酎代として阿部が彦太郎のために差引いておいてくれるので、何の気兼ねもなしに、好きな酒が飲めるようになった。阿部が彦太郎のために、市へ提出する歎願書の原稿を作ってくれ、赤瀬の意見で、それを謄写版刷りにして、数十通拵らえ、市会議員を初め、有力者へ配布した。これまでは、彦太郎が市役所に行く度に、衛生課長の杉山氏をとらえ、煮えたとも焼けたともつかぬ愚痴をならべるばかりで、しまいには喧嘩別れみたいになるのが落ちで、さっぱり埒があかず、赤瀬春吉も