Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こうもうけいせい

紅毛傾城

小栗 虫太郎

Leggi 紅毛傾城 (こうもうけいせい) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.403 caratteri · 50 schermate

Aozora Bunko

それも、一つには、客としての見識だろうと思いますがのう。くれぐれも、女子の情けを、ひどう奪ってはなりませぬぞ。それで、今日この今から、フローラを太夫姿にして、私は、意地と振り(客と一つ寝を拒む権利)を与えようと思うのです。相手の意に任せながら、その牆を越えてこそ、そもじ二人は、この島の主といえるのじゃ」

昨夜に続いて、再びこの島にも、聞くも不思議な世界が、ひらかれいこうとしている。

それは、横蔵、慈悲太郎の瞳の底で、ひそかに燃え上がった、情けの焔を見て取ったからであろうか、二人の争いを未然に防ごうとして、紅琴が、世にも賢しい処置に出たのであった。そして、フローラには、あわただしい、春の最初の印象が胸を打ったのである。

ぬれた、青葉のような緑の髪を、立兵庫に結い上げて、その所々に差し入れた、後光のような笄に軽く触れたとき……フローラの全身からは、波打つような感覚が起こってきた。またそうした、恋の絵巻の染めいろを、自分の眉、碧々とした眼に映してみると、その対照の香り不思議な色合いに、われともなくフローラは、美の泉を見いだしたような気がした。

彼女は、ハッハと上気して、腰を無性にもじもじ回しはじめた。