Classici giapponesi con furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Leggi 細雪 (ささめゆき) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 194.628 caratteri · 371 schermate
あの青年自身も、お春どんを嫁に貰おうかなどと云っていたくらいで、まさかこいさんに対してそんなことを考えていようとは思えなかったが、ああ云うことを云っていたのが手だったのであろうか。仮にまた、あの青年にそんな気があったとしても、こいさんがそれに応じることがあろうとは、考えられもしなかった。少くともこいさんに関する限り、奥畑の手紙を読んだ現在でも、そんなことは考えられない。なんぼこいさんが過去に過ちを犯したからと云って、それほどまでに誇を捨てて自暴自棄になるには及ばないではないか。痩せても枯れても、こいさんも蒔岡家の娘ではないか。(幸子はそこまで考えて来ると、ひとりでに眼に涙が溜った)奥畑となら、なんぼ相手が甲斐性なしだからと云って、そう云うことも有り得るであろうし、又許せもするが、まさかこいさんが、あの青年とそんな間柄になるであろうとは。………あの青年に対するこいさんの態度、口のききよう、なども、下の階級の人間として扱っていたことは明かであるし、あの青年もそれに甘んじていたではないか。………
しかしそれなら、この手紙の内容は大した根拠のないものであろうか。