Classici giapponesi con furigana
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ままこ
継子
夢野 久作
Leggi 継子 (ままこ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.364 caratteri · 25 schermate
……ね。玲子さん……よござんすか。よしんばこの手紙が全部ほんとうで、お母さんが根高弓子という恐ろしい毒婦だったとしても、あなたはチットモ心配することはないのですよ。あたしの戸籍はチャントしていて、正しいアナタのお母さんに違いないのですからね。こんなケチなユスリにかかってビクビクするような子爵夫人じゃないんですからね。チェッ。馬鹿にしてるわよ。ホントニ……」
マダム竜子のこうした言葉尻は、貴夫人に似合わない下品な、毒々しい調子であった。玲子も両手を顔に当てたままビクッとした位であったが、竜子は直ぐに言葉を柔らげて今一度、玲子の背中を撫でてやった。
「サアサア玲子さん。モウじきに夜が明けますからね。早くおやすみなさい。明日は日曜ですからユックリと寝んねして、眼が醒めたら、あなたのお好きな中林先生の処へ遊びに行っていらっしゃい。……ね……そうして先生に今一度あなたに教えに来て下さるようにアナタから頼んでいらっしゃい。ね。ね。……さあさあ。それを楽しみにしてお寝みなさい。寝間着一つで風邪を引きますよ。サアサア。もう何も心配なことはないのですから……」
玲子は思いがけなく変った母親の、親切この上もない態度に絆されたらしく、なおもシクシク泣き続けていたが、その中にヤットの思いで立上った。