Classici giapponesi con furigana
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「ぞくスウィスにっき」はっくつのしまつ
「続スウィス日記」発掘の始末
小島 烏水
Leggi 「続スウィス日記」発掘の始末 (「ぞくスウィスにっき」はっくつのしまつ) di 小島 烏水 (こじまうすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4557 caratteri · 10 schermate
新人を齎らした、新人の名が、辻村の好きなモンテ・ローザの名に同じなのも、奇縁であった、まことに辻村の一生は『スウィス日記』に書いてある部分と、その陰影になっている部分とで、輝やかしい高塔を築き上げたのであった、アルプスの山物語は、そこで一と先ず「めでたし」の大団円を告げたのであった、だがその後の運命はよ。
辻村と、ローザ夫人の間は、至極円満であった、辻村は異郷の孤客なる夫人を、よく気をつけていたわった、ローザという人は、内気であるが、怒らない人、辛抱強い人として、よく良人に仕えた、むずかしい日本語まで勉強して、親戚故旧への応待も、反らさず出来るようになった、夫婦の間に三児を挙げた、辻村の本家は小田原であったが、矯居は箱根湯本、旧街道の三枚橋を渡って、古刹、早雲寺の前であった、早川の渓流は、背中の方に当って見えなかったが、南側には塔が峰が聳え、湯阪山の翠微が落ちかかった、宅より小高いところに、貯水池があって、岩間洩る清水の涼しさを、辻村は美くしい景色の一つに加えて、悦んでいたが、ローザは何故か、凶兆を感じていた、大正十二年八月十五日に、辻村の令兄常助氏が、訪問せられた