Classici giapponesi con furigana
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えんむすび
縁結び
泉 鏡花
Leggi 縁結び (えんむすび) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.536 caratteri · 33 schermate
机の向うに薄くこう婦人が一人、」
お君はさっと蒼くなる。
「一生懸命にお聞きよ。それが、あなたの母様だったんだから。
高髷を俯向けにして、雪のような頸脚が見えた。手をこうやって、何か書ものをしていたろう。紙はあったが、筆は持っていたか、そこまでは気がつかないが、現に、そこに、あなたとちょうど向い合せの処、」
正面の襖は暗くなった、破れた引手に、襖紙の裂けたのが、ばさりと動いた。お君は堅くなって真直に、そなたを見向いて、瞬もせぬのである。
「しっかりして、お聞き、恐くはないから、私が居るから、」と謙造は、自分もちょいと本堂の今は煙のように見える、白き戸帳を見かえりながら、
「私がそれを見て、ああ、肖たようなとぞっとした時、そっと顔を上げて、莞爾したのが、お向うのその※さんだ、百人一首の挿画にそッくり。
はッと気がつくと、もう影も姿もなかった。
私は、思わず飛込んで、その襖を開けたよ。
がらん堂にして仁右衛門も居らず。懐しい人だけれども、そこに、と思うと、私もちと居なすった幻のあとへは、第一なまぐさを食う身体だし、もったいなくッて憚ったから、今、お君さん、お前が坐っているそこへ坐ってね、机に凭れて、」