Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ぬいこ
縫子
宮本 百合子
Leggi 縫子 (ぬいこ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9962 caratteri · 20 schermate
「これからは女もせめて専門学校位出ていないじゃ駄目だな」
南京豆は鑵の中へ落ちるたんびに喧しい音を立てていたが、縫子はこれを聞洩すようなことはなかった。南京豆が千落ちる音よりこの呟きは大きい。――
「――姉さんたら。母さんが呼んでるじゃないの。……駄目よまたぼんやりしちゃっちゃ」
縫子は初めて気がつき、のろのろ台処へ立って行った。
縫子は明る日から再び六畳に現れ、お針子の仲間に加った。再び地袋の前に坐っている彼女を見て、もういいのと訊く者さえなかった。
「縫子さんお早う」
「お早う……」
昼休みに米が大菩薩峠を音読して皆に聞かせた。「『まず御免なせえまし』そこへ入り込んで、どっかと胡坐(あぐら)をかいて黒い頭巾を投げ出したのは、なるほど裏宿の七兵衛でありました」
「ちょっと、そこに縫ちゃんいますか」
爪を剪りながら大した感興もなく、油ののった米の声を聴いていた縫子は、小鋏を置いて襖をあけた。茶の間に行って見ると、水口から茶色のスウェタアに洋袴(ズボン)をつけた勇が帰って行ったところであった。縫子は黙って長火鉢の向う側に来て蹲んだ。
「困っちまうわね、山科さんところ、また一騒動したんですってさ」