Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つばさのやぶれたからす

翼の破れたからす

小川 未明

Leggi 翼の破れたからす (つばさのやぶれたからす) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3807 caratteri · 8 schermate

Aozora Bunko

そのからすは、敵とけんかをしたものか、また、鉄砲で打たれたものか、また、もち棒にでもかかったものか、右の翼が破れていました。

「あんなに、いたんだ翼で、なんともないものだろうか。」と、太郎は、気遣わしげに感じながら、そのからすを、とくに注意して、見上げていました。

やはり、そのからすは、翼がいたんでいるだけに疲れやすかったのであります。ややもすると、そのからすは後れがちになりました。それを友だちのからすは、いたわるようにして、前になり、後になりして、その哀れなからすを護ってゆくのでした。

翼のいたんだからすは、ちょうど列の中ほどに加わっていました。そして、ひとり、みんなから後れもせずに、あちらへ飛んでいったのであります。

太郎は、その哀れなからすのことを忘れることができませんでした。夜、床の中へはいってからも、

「無事に、みんなといっしょに森の中へ帰ったろうか?」と思いました。

また学校へいっても、からすのことを思ったのです。

「今日の晩方も、あのからすは、空を飛んでゆくだろうか?」と。

学校から、家に帰ると、太郎は、外に出て遊んでいました。道の上には、まだ雪が消えずに残っていました。