Classici giapponesi con furigana
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ろうじゅんさ
老巡査
夢野 久作
Leggi 老巡査 (ろうじゅんさ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8237 caratteri · 17 schermate
やはり閑静な住宅地が専門らしく、既に二軒ほど、おなじ二人連の黒装束に襲われていて、一軒の家では、後家さんが絞殺され、モウ一軒の家では、留守番の男が前額を斬割られていた。
新聞は又も思い出したように当局の無能を鳴らし初めていた。そうして一年前のK村の惨劇を振出しにした彼等の戦慄すべき兇暴な手口を、殆んど称讃せむばかりに書立てているのであった。
睦田老人は、殆んど新聞の半面を蔽うているその長々しい大記事を読んでいるうちに、モウ、息も吐かれないくらいタタキ付けられてしまった。……モウ沢山だ……モウ沢山だ……と叫んで逃げ出したい気持になりながらも、息も吐かれぬ心苦しさに惹き付けられて読んでいる彼を……これでもか……これでもか……と押え付けるかのように、峻烈を極めた筆付きで、今までの事件の記録が繰返されてあった。そうして最後に、これ等の数件の犯罪は、その手がかりの絶無なところから、逃走の神速な点に到るまで、在来の日本の警察能力をはるかに卓越し、且つこれを冷笑しているものと見るべきである。かかる残忍大胆なる犯行を防止し得ない警察当局は、ソモソモの責任をどこに持って行こうと思っているのか……といったような激越な論調で結んでいるのであった。