Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ろうねん

老年

芥川 竜之介

Leggi 老年 (ろうねん) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3582 caratteri · 7 schermate

Aozora Bunko

たのであろう。始めは背をまげて聞いていたのが、いつの間にか腰を真直に体をのばして、六金さんが「浅間の上」を語り出した時分には、「うらみも恋も、のこり寝の、もしや心のかわりゃせん」と云うあたりから、目をつぶったまま、絃の音にのるように小さく肩をゆすって、わき眼にも昔の夢を今に見かえしているように思われた。しぶいさびの中に、長唄や清元にきく事の出来ないつやをかくした一中の唄と絃とは、幾年となくこの世にすみふるして、すいもあまいも、かみ分けた心の底にも、時ならない情の波を立てさせずには置かないのであろう。

「浅間の上」がきれて「花子」のかけあいがすむと、房さんは「どうぞ、ごゆるり。」と挨拶をして、座をはずした。丁度、その時、御会席で御膳が出たので、暫くはいろいろな話で賑やかだったが、中洲の大将は、房さんの年をとったのに、よくよく驚いたと見えて、

「ああも変るものかね、辻番の老爺のようになっちゃあ、房さんもおしまいだ。」

「いつか、あなたがおっしゃったのはあの方?」と六金さんがきくと、

「師匠も知ってるから、きいてごらんなさい。芸事にゃあ、器用なたちでね。歌沢もやれば一中もやる。