Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おうがいのけんこうとし

耄碌寸前

森 於菟

Leggi 耄碌寸前 (おうがいのけんこうとし) di 森 於菟 (もりおと) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 43.925 caratteri · 89 schermate

Aozora Bunko

そこでやむをえず、頭、頸、胴体、手足のきらいなく繃帯を幾重にも巻きつけて、全身の大火傷ないし湿疹患者のようなものをつくり上げ、これを箱に収めた。かくて金子さんはその夜眠りも安からず、翌朝死体引き取りに来た警察官を恐る恐る出迎えたが、何も知らぬ警官は箱の蓋をとり、雪だるまのような綿人形をのぞいて「これはまたえらい御鄭重に」と挨拶したということである。

生首紛失というのも金子博士の体験で、屍槽の中で首無し死体ができ上ったという、推理小説にもない珍談である。博士が助手をつとめていた母校金沢医学校を辞して、大阪医学校(今の大阪大学医学部の前身)の解剖学教授として赴任された当時というので、明治十八、九年のころと思う。当時大阪には小林佐平という侠客がいて府下の行路病者を引き取り、独力で貧民授産場を経営していたが、そこで病死するものの死体をどしどし医学校に送ったので、大阪医学校では解剖材料に不自由をせぬのみか、生徒の数が少いので余ってしまい、その処置に困ったとのことであった。

その時校長吉田顕三氏が「英国では死体を塩漬けにして貯えるから、それを試みたらよかろう」