Classici giapponesi con furigana
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せいアレキセイじいんのさんげき
聖アレキセイ寺院の惨劇
小栗 虫太郎
Leggi 聖アレキセイ寺院の惨劇 (せいアレキセイじいんのさんげき) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 32.638 caratteri · 65 schermate
露骨な嘲弄味を見せて、法水が煙の輪を吐いた。「だが、そうなると殺した者と綱を攀じ登った者と、こう別個の人物が二人現われるわけになるね。」
熊城は相手が法水だけに、ほとんど怯懦に近い警戒の色を泛べたが、検事は腿を叩いて、
「ウン、それに違いない。」と法水に同意してから、自説を云い出した。
「ねえ熊城君、死体は他殺死体には類例のない妙な格好で、跼んだまま死んでるんだぜ。そればかりでなく、死体を繞って謎だらけなんだ。第一格闘の形跡がないし、苦悶に引ん歪んだ顔や指先をしていても、のた打ち廻ったり逃れようとして床を掻きった跡もなければ、傷口を押えた形跡も見られない。いくら君でも、気管を切断されただけで、雷撃的な即死は考えられないだろう。それから、外傷は一つだけで、しかもその創道が自殺者以外には見ることのない方向を示していて咽喉を斜上に突き上げている。そう云うふうに目標の困難な個所を狙って一撃で効果を収ると云うことは、被害者が故意に便宜な姿勢をとらない限りは、まず不可能と見て差支えあるまい。もちろんルキーンでは、跳躍しないと傷口に届かないし、逆にラザレフが跼んでいたと考えれば、すべてがより以上に不可解になってしまう。