Classici giapponesi con furigana
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しょっこうとびしょう
職工と微笑
松永 延造
Leggi 職工と微笑 (しょっこうとびしょう) di 松永 延造 (まつながえんぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.696 caratteri · 144 schermate
と云うのは……」と薬剤師は悲しげに、私の方へ顔を寄せた。
「先へ伺って置きたいのですが、あの放火と、その恋愛とには、何か関係があるのでしょうか?」私は斯う念を入れた。
「あるからこそ、お話ししてるんです。」
「では、何故、判決以前に知らして呉れないんです。」
「その頃はね、何しろ、姉の非業な最期のために、私も反省や洞察の力を全然失って了っていたし、未だ、本統の急所は気附かずにいたものですからね。」
「そうです。貴方の姉さんの死の事を考えると、私はもう肋骨を引きはがされるようなんです。」と私は下を向いて呟いた。
「油で黒くなって、眼球から湯気の立っていた有様を私は何うしても忘れ去れないんです。」薬剤師は涙をためて私を怨めし相に睨め、それから又思い出して続けた。
「もう云いますまいね。貴方も私も不快になる丈ですから。……いや、それより、あの院長の子息が大変好色な事は死んだ姉からもよく聞きました。姉へも妙な話を持ち掛けたんだ相ですからね。それから貴方も姉に云い寄った事があるそうですね。姉は貴方を讃めていましたよ。」
「それは何かの間違いでしょう。貴方の姉さんは私にそれとなく何かを仰言ったり、手紙を呉れたりしましたがね。