Classici giapponesi con furigana
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たいない
胎内
三好 十郎
Leggi 胎内 (たいない) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 68.766 caratteri · 136 schermate
村子 花が、さいている。こっちへ向いてよ。……お母さん。……つりがね草が咲いている。つりがね草。つりがね――つり――ウム! (うなされているような鼻声を出して、その自分の声でビクンとして顔をあげる。化粧がすっかりはげ落ち、みだれ髪の毛が首のへんに垂れさがり、目だけが不釣合いに大きくなっている。エジプトの女神像にあるような、肉という肉をゲッソリとけずり落して、三角形に、全く精神的になってしまった顔と、まだムッチリと豊かな胸や腹部や腰などの、ワイセツに近い曲線を露出している首から下とが、はげしい対照をなして、それぞれ別々の人間のもののように見える。……焦点が乱れてすこしスガメになった目で、あたりを見まわした末に、佐山を見つけだして、びっくりしている)……え? どうしたの?
佐山 ……? (夢からよびさまされた子供が、はじめてハッキリした好奇心でものを見るように、マジマジと女を見る。目つきや動作もはじめの頃よりも新鮮なものになっている)
村子 ……どうして?
佐山 なに――? (微笑)
村子 ……(相手の微笑を眺めているうちに、ハッキリと目ざめて)ああ! (と口の中でいって、周囲を見まわす)……ああ、夢を見ているのかと思った。