Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Leggi 脱線息子 (だっせんむすこ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 108.293 caratteri · 221 schermate

Aozora Bunko

と新太郎君は身体が明けば凝っとしてはいられない。

「心細いことを言うのね。見ていらっしゃい。お父さんには内証ですよ」

と母親は少し厭やな顔をした。お父さんに内証で独息子を悉皆馬鹿にしてしまう。男親が厳し過ぎると思って庇う気があるからいけない。

翌日新太郎君は同期卒業で未だ職業にありつかない友達を訪れた。少時話し込んだ後、

「何うだい? 海岸へ遊びに行かないか?」

と誘ったが、

「君は罰が当るぞ。おれなんか働きたくても使ってくれないんだ」

と言って、友人は応じなかった。

「親父に使われるのは又違うよ。怠ければ家の損になるから何うしても勉強する。身骨が折れるぜ。自然神経衰弱になる」

「神経衰弱って柄でもないじゃないか?」

「いや、嘘じゃない。医者が転地を勧めるくらいだから確かなものさ」

「一体君は神経衰弱の徴候を知っているのかい?」

「馬鹿にするない。これでも朝起きると頭の重いことがある」

「それは酒を食って夜更しをすれば誰だって然うだよ」

「次に仕事をするのが億劫でいけない。斯うやって無駄話をしている方が余っ程楽だ」

「それは人類全体の傾向さ。何も神経衰弱だからじゃないよ」