Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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そうもくちゅうぎょ

艸木虫魚

薄田 泣菫

Leggi 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) di 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.254 caratteri · 226 schermate

Aozora Bunko

冷たい秋の山のにおいが、しっとりと手のひらに浸み入るようだった。

私はよく雑木山のなかで、しめじ茸を見つけたことがあった。この菌は狐のたいまつなどが、湿っぽい土地に一人ぽっちで立っているのと違って、少し乾いたところに、大勢の仲間と一緒に出ている。私は黄ばみかかった落葉樹の下で、この菌の胡粉を塗ったような白い揃いの着付で、肩もすれずれに円舞を踊っているのを見たことがあった。また短い芝草の生えた緩い傾斜で、勢揃いでもしているように、朽葉色の蓋を反らして、ずらりと一列に立ち並んでいるのを見たこともあった。どんな場合にも、一つびとつ離ればなれに孤独を誇るようなことがなく、いつも朋輩のなかに立ち交って、群居生活を娯んでいるのが、このしめじ茸の持って生れた本性であるらしい。私はそれを思って、この菌を採る場合には、あとに残されたものの寂しさを憐んで、頭の円い小坊主だけは、出来るだけ多くそのままにしておいたものだが……

蟋蟀が鳴いている。竈のうしろかどこかから、懶そうな声が途切れ途切れに聞えて来る。

「それ、虫が鳴いている。お前と俺と二人にとって、那奴はむかし馴染だったな。