Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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そうもくちゅうぎょ

艸木虫魚

薄田 泣菫

Leggi 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) di 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.254 caratteri · 226 schermate

Aozora Bunko

2

海老はもう何も見えない。見えないから安心している。

私たちはそこを狙って、よくこの海の騎士を生捕にしたものだ。

海老を海の騎士だと呼ぶのに、何の不思議があろう。彼は強い魂をもっている。死ぬまで飛躍を止めようとしない。それにまた彼は兜をかぶっている。その兜は彼にとって少し重過ぎるほどいかめしい拵えだ。

2

海老が好きで、その頭を兜として立派に飾りたてたものに、蒔絵師の善吉があった。善吉は羽前の鶴岡に住んでいた人で、明治の初年頃までまだ生きながらえていた。

「俺の家に来て見ろ。金の兜をきた海老がいるぜ。」

善吉は人を見ると、得意そうによくこんなことをいったものだ。

それを聞いた人たちのなかには、物ずきにも善吉の家をたずねてゆくのがあった。

家には、縁端に大きな水盤がおいてあった。なかを覗いてみると、なみなみと盛られた水の底に、青い藻草が漂っていて、そのなかを数知れぬ川海老が、楽しそうに泳ぎまわっていた。

驚いたことには、海老はいずれも金の兜と金の鎧とを身につけて、きらきらと光っていた。

皆は呆気にとられて、こんな綺麗な海老をどこで捕って来たかを善吉に聞いた。