Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate

Aozora Bunko

ええ人から貰うた、大切な品ですけ」

「新さん、あんた、なにを……」

マンは、びっくりして、赤らむと、新之助の膝を、はげしく、つねった。

「ふウン」桃色傘は、いよいよ、憎さげに、「色男のプレゼントだッか? ゴンゾでも、一人前、恋をするのやな。……そか、そか、ほな、かえすわ。……なんや、けったいに臭い思たら、男のにおいやな。あ、汚な」

ぽんと、懐中ランプを、石炭の中に投げすてて、

「君香さん、さ、行こ。阿呆らしい。こんなわからず屋、相手にしたって、仕様あらへん」

桃色傘の女は、ぷんぷんとふくれて、靴で、石炭の黒塵をまきあげながら、さっさと、桟橋の方へ、去って行った。

マンは、無言で、懐中ランプを拾いあげた。唇を噛みながら、そのよごれを、手拭でふいた。

君香と呼ばれた、緑色パラソルの女は、マンの傍に来て、

「あんたはん、気にせんといてや。あの人、あんな短気やけど、気は、ほんに、ええ人やさかい」

いいわけするように、そういって、案内の厚司男をうながして、帰って行った。

菊江が、呟くように、

「おマンさん、慾のない人じゃなあ、五円出すというのじゃけ、売ったらよかろうに。