Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
「親方、しっかりしなさい」
金五郎は、永田を、ひっかついだ。たくましい金五郎のひろい肩のうえに、小柄な永田の身体は、セメント袋のように、軽々と、乗った。
「ああ、間に合うて、よかったわ」
サクも汗だくで、ほっとしたように、呟きながら、車夫へ金を払った。
列車が、プラット・フォームに、入って来た。
「大庭の親分さん、ちょっと、汽車を待たせといて下さい。切符、買うて来ますけ」
金五郎は、乗車券売場の窓口に行った。行先をいい、金を出した。
気がつくと、すぐ後に、くっつくように、サクが立っている。切符を買うつもりらしい。
「おサクさん、あんたは行かんでも、ええです。親方には、わたしが、ついとる」
「いいえ、あたしが傍に居らんことには、旦那は、赤ン坊とひとつことですから……」
マンが、横から、はがゆそうに、
「親分衆の集まるところに、おメカケさんなんか、行くものがあるもんですか。そんな出しゃばりしたら、永田の親分に、わざわざ、恥かかせるようなもんやわ」
そんな騒ぎをおぼろげに聞いていて、金五郎の肩のうえの永田杢次は、口の中で、なにか、しきりに、ムニャムニャと、呟く。