Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
「とんでもなあ。そがあなこと、僕がするもんけえ」
「そんなら、なにも、びくびくすることはない。あんたは、間男するよな顔は、しちょらん。真面目らしいし、よう、仕事も出来る。……ところで、客人は、これから、どうなさる?」
時次郎は、眼を白黒させた。なにがなんだか、さっぱり、わからないのである。
マンは、とっくに、すべてを理解していた。
(得意の、おどけ芝居だわ)
蒲団を中にして、時次郎と押し問答している最中に、金五郎が入って来た。ガタッ、ピシャッ、というわざとらしい障子の開け方、家に置いてあった筈の助広の短刀、「間男、見つけた」という、芝居もどきの台詞、無理矢理に、ぐりぐりとひんむいている眼ン玉――マンを信じていて、姦通したなどと、微塵も疑ってはいない癖に、彫青について訊ねられることを封じての芝居なのだ。そう、マンは、あの夜から、すでに、看破していたのである。
くすくす、笑いだしたいのを我慢しながら、時次郎が、なんと答えるかを待った。
時次郎は、ちょっとの間、考えていたが、顔をあげると、きっぱりした語調でいった。
「この組に、置いて下さい。玉井さんの家来にして下さい。