Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
大庭春吉が今日あるのは、夫人の内助の功に、半を負っていると噂されるほど、勝気で、さばけた女である。もう五十に近いが、色艶が娘のように若々しい。
「金さん、番茶を」
「頂きます」
腰高障子のガラス越しに、音もなく、紛々と、降りしきる雪が、絣の模様のように見える。
「なあ、玉井」
「はい」
「わしが頼みというのは、ここじゃ。永田組が番下げになってしまえば、当然、解散。永田はええとしても、小方は路頭に迷う。そこを、お前が、跡を継いでくれることになると、小方は勿論、聯合組にも、筋金が入ることになる」
「親方を退けた後釜に坐ることなど、とても、出来ません」
「お前のその気持は、よくわかる。じゃが、それが、結局、永田を救うことにもなるわけじゃよ。永田の名を復活することは、もう、絶対に出来ん。重役連中も――玉井金五郎が責任者になって、玉井組の名で札を掛けるのなら、これまでの永田の荷役め権利を認める。……そういうとるんじゃ。……な、玉井、決心をしてくれ。わしが、頭を下げて、頼む」
大庭春吉は、そういうと、腕組みを解き、膝のうえに両手をのせて、軽く、頭を下げた。
金五郎は、仰天して、