Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
あんたには、山殺しという綽名がついとるのを御存知ですか」
「そがいなことは、どがいでもええが、……金さん、ほんとに、それだけないと、玉井ではお困りかな?」
「困ります。破産します」
「それでは、こがいにしよう。うちも商売じゃけに、みすみす、大損はしとうない。あんたの言い値で取ったら、こっちが破算する。それで、玉井も助かるし、うちも損せんという取引をするが一番、金さん、どうかい?」
「そんな、うまいことができますか」
「できるかも知れん、……あんたの考えひとつで……」
そういうと、※は、はじめて、いきいきと眼を光らせて、すこし膝を進めて来た。
「わたしの考えひとつ?……」
わからなかった。
「なあ、金さん、ざっくばらんで行こう。あんたは、黒石家に養子に行くことを、どがいにしても承知せんそうじゃが、考えを変えて、行きなさい。それが、なにもかも円満解決の上分別。黒石はわしの親戚になるけに、あんたを養子に世話してくれりゃ、お礼の金を出す。それを、この腐れ蜜柑の代金として、あんたに払う。三方めでたくおさまるわけぞな」
金五郎は、唖然とした。呆然となった。思いも設けぬ伏兵である。