Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
花やかで美しかった温習会は、こういう凄惨な結末をもって、幕を閉じた。それにもかかわらず、事件はきわめて不明朗な形で、有耶無耶に葬り去られようとしていた。新之助が、吊り道具を切り落した下手人と睨んだ「作やん」は、当夜から、行方が知れない。しかしその敵の廻し者も、火災をおこすまでの考えはなかったのかも知れなかった。鬼火を捨てた黒子は、新之助が可愛がっていた正直者である。裏手から新しく出た火の手は、放火にちがいないと思う。といっても、証拠はなかった。勝則を呼びだして威嚇したとき、辻木要之助が投げすてた煙草の火が原因らしいけれども、誰一人、そんなことに気づく者はなかった。
「警察は、なにをしちょるか。こんなことじゃあ、まるで、無警察と同じじゃないか。吉田一派の御用警察なのか?」
新之助が、いくら、ばりばり歯噛みして、口惜しがってみても、結局は泣き寝入りになるのが落ちのようだった。
翌朝、原田雲井が玉井家を訪れて来た。
「ノロ甚」の豆腐屋の前で、勝則に逢った。いつもの半纏姿であるが、太い樫の木の杖をついて、ひどい跛をひいている。
「どげんしなさったとな?」
原田は、おどろいた顔で訊ねた。