Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
けれども、根本のところで、まるで食いちがったしっくりしないものがあった。
先夜、十郎が、二十人もの抜刀隊を率いて、金五郎を脅迫したのは、友田喜造から依頼されたためである。もっとも、最初は、十郎の方から売りこんだといってもよいかも知れない。若松にやって来ると、すぐ、十郎は、友田一派の鉄火場に、顔を出した。この土地は初の旅人、しかも、関東生粋のしたたか者――そういう面通しを、凄味たっぷりで利かせて、玉井金五郎脅迫を買って出た。金儲けと同時に、玉井金五郎という男を験す、少からぬ好奇心もあった。そうして、あの、公会堂裏の道化芝居になったのである。
もともと、唐獅子の十郎は、お葉と旅に出ることに、はげしいよろこびと、異様な興奮とを感じていた。その切ない気持が、今、二人だけいる温泉宿で、爆発しそうになる。それを、唇をかんで、こらえていた。しかし、その忍耐にも限度が来た。
お葉が、横坐りになろうとして、畳についた花車な左手が、寝そべっていた十郎の鼻先に来たとき、我慢しきれなくなって、その手をつかんだ。
「お葉さん、これ以上、おれを苦しめてくれるな」
「なにをいってるのさ」