Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はなふぶき

花ふぶき

豊島 与志雄

Leggi 花ふぶき (はなふぶき) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9409 caratteri · 20 schermate

Aozora Bunko

ぱっとした煌々たる月夜だ。少し歩いていって、柔かい畑地よりも、堅い往来のまん中に、しゃーと小便をしてやった。ずいぶんたまっていたのを、すっかり空にして、いい気持にして、月明の中を歩いた。春たけなわといっても、夜気はひいやりとしている。

家に戻ると、もうみんな寝たらしい。赤木夫婦は二階の室に、千代はその横の小部屋に、そしておれは階下の室に、寝場所はきまっている。電燈だけが明るい、が、外の月夜よりは薄暗い感じだ。おれはも一杯酒を飲み、同じコップで二杯水を飲んで、布団にもぐりこんだ。

その翌日が大変だ。おれは寝坊してるところを、赤木にたたき起され、飯をたいてくれと言うのだ。いったい、朝も晩も、米飯は嘉代さんが自分でたくにきまっている。おれは腑におちなくて、赤木の皮膚の厚い感じの顔を眺めた。

「少しおかんむりなんだ。病院へは僕がついて行くことになってるのに、嘉代は、自分で行くと言いだして、僕には来ちゃあいけないというんだ。まあ……気のすむようにさしとくさ。とにかく、飯はたいてくれよ。」

だいたい、へんな夫婦なんだ。赤木は世間的な策士で、すべてに如才がない。