Classici giapponesi con furigana
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はなさくしまのはなし
花咲く島の話
小川 未明
Leggi 花咲く島の話 (はなさくしまのはなし) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 3732 caratteri · 8 schermate
「ああ、俺たちにも、いいふるさとができた。これを楽しみに、また、出かけてこよう。」と、みんなはいいました。
みんなは、島から旅へと出かけました。べつべつに、自分たちの気の向いた方へ、あるものは東へ、あるものは西へというふうに、思い思いの方角を指して出かけたのであります。
唄うたいは、マンドリンを弾きながら、こちらの町から、あちらの町へと渡って歩きました。そして、町々で聞いた、おもしろい話を覚えていて、帰ったら、みんなに話して聞かせましょうと思いました。手品師は、東の方の国の市場で、若い女が、きれいな花を売っているのを買って、その根を島の庭園に持って帰ることになりました。また、眼鏡屋は、船の中で、望遠鏡と美しいつぼと交換しました。このつぼは、じつに美術的なつぼでした。宝石商は、ある町で機を織る器械を買いました。それは、みんなが、もし女房をもらったら、この器械で機を織らしたらいいと思ったからです。
「ああ、春になった。どれ、島のふるさとに帰ろうか。あすこへゆけば、みんながもう帰りを待っているかもしれない。そして、花の盛りであろう……。」
こういうように、みんなは、渡り鳥が、古巣を思い出すように、ふるさとを思い出しました。