Classici giapponesi con furigana
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めばえ
芽生
宮本 百合子
Leggi 芽生 (めばえ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 40.924 caratteri · 81 schermate
けれ共――あの娘は今どこに居るか、生きて居るか、死んで居るかという事さえ分らないじゃあないか……」
男鴨は目をあいてかんしゃくを起した様に身ぶるいをした。あたりを見るのもものうい様に自分が目をあけると、見たもの一つ一つから悲しさが湧いて来る様で又いかにも弱々しく力なげに目をつぶった。
「一番始めの女房は……よく覚えて居る。声の馬鹿に太い、足の目立って短っかい女だった。そうだ……一度目の女房の来た時に、私の羽根は切られたんだ。育てば切られ切られして満足な時のない様に人間と云うものがして呉れたんだ。己に若し呪う力があるならば、一番先に人間を――その次にはあの白くいやに光るするどい爪と歯をもった動物、あれを己は呪う、この暗いみじめな生活に私をつっつき込んだのも人間と云うものの仕業だ。百姓のわなにかかってから私のこのなやましい生活は始められた。己は人間と云うものを末の末まで己達の子孫の力をかりて呪ってやる。己の可なり愛して居た女房を三人まで殺したのはあの爪のするどい動物の仕業だ。己はあれも呪ってやる。己の敵は己の四方どこにでも居るが……一人の味方さえ今の己はもって居ない――」