Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めばえ

芽生

宮本 百合子

Leggi 芽生 (めばえ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 40.924 caratteri · 81 schermate

Aozora Bunko

赤い光が「彼の人を恋人にしてやろうか」とつぶやくと青い光は「フフフフフ」と笑って笑いも消える時には「恋人にしてやろうか」と云う光は消えてしまって居た。

「恋をするんならお七の様な恋をする。それでなけりゃあ歯ぬかりのする御□みたいな恋はしたくない……」彼の女はよくこんな事をその男に云う事があった。

春がすぎて夏になった。囲りにはまるで若武者の様な力づよさとなつかしさがみなぎり始めた。彼の女はもう男の事なんかすっかり忘れぬいた様になって、このまんま死んで行きゃしまいかと思われる様な草の香りや、自分の姿を消してしまいやしまいかと思われる青空の色やに気をうばわれて居た。其の男はぬけ出した彼の女の魂の又もどって来て自分を思い出して呉れるまではどうしてもしかたがない――とあきらめた様に女の様子を上目で見守って居た。男は彼の女があんまり思い切った様子をするのが見て居られなくって旅に出かけた。その時も女は一寸ふり返ったっきり又ふり返って「行ってらっしゃい」とも云わなかった。それでも男は旅に出た。彼の女は「恋人にすてられた人が苦しさを忘れ様と旅に出る様な様子をして居た事」