Classici giapponesi con furigana
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くさめいきゅう
草迷宮
泉 鏡花
Leggi 草迷宮 (くさめいきゅう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.733 caratteri · 142 schermate
一の中へ飛込みましたが。
はて、河童野郎、身投するより始末の悪さ。こうなっては、お前様、もう浮ぶ瀬はござりませぬ。
取られて取られて、とうとう、のう、御主人へ持って行く、一樽のお代を無にしました。処で、自棄じゃ、賽の目が十に見えて、わいらの頭が五十ある、浜がぐるぐる廻るわ廻るわ。さあ漕がば漕げ、殺さば殺せ、とまたふんぞった時分には、ものの一斗ぐらい嘉吉一人で飲んだであろ。七人のあたまさえ四斗樽、これがあらかた片附いて、浜へ樽を上げた時、重いつもりで両手をかけて、えい、と腰を切った拍子抜けに、向うへのめって、樽が、ばっちゃん、嘉吉がころり、どんとのめりましたきり、早や死んだも同然。
船はそれまで、ぐるりぐるりと長者園の浦を廻って、ちょうどあの、活動写真の難船見たよう、波風の音もせずに漂うていましたげな。両膚脱の胸毛や、大胡坐の脛の毛へ、夕風が颯とかかって、悚然として、皆が少し正気づくと、一ツ星も見えまする。大巌の崖が薄黒く、目の前へ蔽被さって、物凄うもなりましたので、褌を緊め直すやら、膝小僧を合わせるやら、お船頭が、ほういほうい、と鳥のような懸声で、浜へ船をつけまして、正体のない嘉吉を撲ぐる。