Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
こんにゃくぼん
菎蒻本
泉 鏡花
Leggi 菎蒻本 (こんにゃくぼん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.957 caratteri · 30 schermate
嘘か、真かは分りません。かねて、牛鍋のじわじわ酒に、夥間の友だちが話しました事を、――その大木戸向うで、蝋燭の香を、芬と酔爛れた、ここへ、その脳へ差込まれましたために、ふと好事な心が、火取虫といった形で、熱く羽ばたきをしたのでございます。
内には柔しい女房もございました。別に不足というでもなし、……宿へ入ったというものは、ただ蝋燭の事ばかり。でございますから、圧附けに、勝手な婦を取持たれました時は、馬鹿々々しいと思いましたが、因果とその婦の美しさ。
成程、桔梗屋の白露か、玉の露でも可い位。
けれども、楼なり、場所柄なり、……余り綺麗なので、初手は物凄かったのでございます。がいかにも、その病気があるために、――この容色、三絃もちょっと響く腕で――蹴ころ同然な掃溜へ落ちていると分りますと、一夜妻のこの美しいのが……と思う嬉しさに、……今の身で、恥も外聞もございません。筋も骨もとろとろと蕩けそうになりました。……
枕頭の行燈の影で、ええ、その婦が、二階廻しの手にも投遣らないで、寝巻に着換えました私の結城木綿か何か、ごつごつしたのを、絹物のように優しく扱って、袖畳にしていたのでございます。