Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はなばなしきしゅんかん
華々しき瞬間
久坂 葉子
Leggi 華々しき瞬間 (はなばなしきしゅんかん) di 久坂 葉子 (くさかようこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.114 caratteri · 92 schermate
前は度々そういうよい心地になることが出来たんですけど。音楽をきいても、景色をみても。でも、駄目になったわ。絶えず自分があるんです」
「僕はもともと人生に酔いを知らない男だけど。物をみる時に決して主観をいれてみませんね。僕は音楽でそれを知った。ノイエザッハリッヒカイトってやつですよ。それは、生き方の解釈法にもなっている」
「強い人ね。悪に於いておや」
突然、仁科六郎の手と、南原杉子の手がふれあった。握り合った。とあるホテルの前であった。
南原杉子は下宿の二階で回想を終えた。深夜である。彼女は、完全に仁科六郎を蓬莱和子からきりはなしていた。マダムの存在がなくても、仁科六郎と、ああなったと思ったのである。愛とは何であろうか。仁科六郎と、彼女自身は理解し合っていない。仁科六郎は、彼女の過去も、そして現在、どんな生活をしているのかも深くはしらない。彼女は、ある部分の彼女をそっとみせたにすぎないのだ。仁科六郎が、三割彼女のことを知ったとしても、実際は一割にもならないのだ。彼女も又、仁科六郎の大部分はわからないのだ。年齢は、三十五六だろうか。結婚して四年目、よくある男の部類か。