Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おちぼひろい

落穂拾い・犬の生活

小山 清

Leggi 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) di 小山 清 (こやまきよし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.741 caratteri · 486 schermate

Aozora Bunko

新聞代を払わせたことを気の毒がったら、

「いいのよ。続き物を読んでいるから、続けて入れてもらいますわ。」

と云った。

「集金やのおばさんが君のことをほめていたよ。」

「あら、なんて?」

「別嬪だって。」

「あら、いやだ。」

「君の金の払いっぷりがよかったらしい。」

「なに云ってんのよ。」

私は昼間のおばさんの言葉が念頭にあったので、

「君はどういう人のおかみさんになりたい?」

「どういう人って?」

「たとえば、月給取りとか、商人とか、学校の先生だとか。」

「商人。あたし、お勤め人のとこへはいきたくないわ。」

商人といってもいろいろあるだろうが、それでも私には彼女の気持がわかるような気がした。彼女はおとなしい性質だが、しんには派手な気前が見えたから。亭主の留守をまもっているよりは、ともに働きたい方なのであろう。百姓出の持つ甲斐甲斐しさかも知れない。

「新聞やはなんだろうな。やっぱり商人のくちだろうな。」

彼女は笑ってそれには応えず、

「あんた、なにか勉強しているんでしょ?」

「なにも勉強していない。」

彼女は私の気を兼ねるふうに、

「でも、いつまでも新聞やさんをしているつもりはないんでしょ?」