Classici giapponesi con furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Leggi 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) di 小山 清 (こやまきよし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.741 caratteri · 486 schermate
順吉はおすぎに気晴らしに行ってくるようにすすめた。
「あたしは田舎者ですから。それにもったいないですわ。」
と、おすぎは云った。おすぎは若者を誘ったが、若者は映画を見に行くと云った。おすぎはトシを連れて出かけた。重の井の子別れをやっていた。女の子の子役がやった馬追いの三吉におすぎは感心した。その子は自分の役が済んでからは、お河童髪の姿になって、花道のわきに行儀よく坐って芝居を見ていた。おそらく誰か一座の役者の子供なのであろうと思いながら、おすぎはときどき舞台よりもその子の方に気をとられた。
帰ると、若者はまだ帰ってきていなかった。
「あの芝居は泣かせるでしょう。」
と、親爺さんが云った。おすぎは買ってきた林檎を剥いてすすめた。順吉はトシを抱いて、
「トシ坊はお芝居を見てきてよかったね。おとなしく見ていた?」
「ええ、お利口さんでしたね。きれいなお姫さまがいたでしょ。」
おすぎはトシの顔を見つめている順吉の眼差しを見てこの人は子供が好きらしいと思った。眼は心の窓と云うが、その人の心の奥が覗かれるような気のすることがあるものである。死んだ芳三も子供好きであった。