Classici giapponesi con furigana
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うすこうばい
薄紅梅
泉 鏡花
Leggi 薄紅梅 (うすこうばい) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.133 caratteri · 122 schermate
はじめからの様子も変だし、消えたのではないか、と足首から背筋が冷い。
衣の薫が、ほんのりと、お京がすッとそこへ出た。
三十六
慌てて、
「唯今、御挨拶。」
これには、ただ身の動作で、返事して、
「おつかいなさいましな。」
と、すぐに糸七が腰かけた縁端へ、袖摺れに、色香折敷く屈み腰で、手に水色の半を。
「私が、あの……」
と、その半※(「巾+白」、第4水準2-8-83)を足へ寄せる。
呆気に取られる。
「ね。」
「よして、よして下さい。罰が、罰が当る。」
「罰の当りますのは私の方です、私の方です。」
切った声して、
「――牛込の料理屋へ、跣足で雨の中をおいでなさいました。あの時にも、おみあしを洗って上げたかったんです。」
「何の事です、あれは先生の用で駆けつけたんです。」
「でも、それだって。」
「不可い不可い、不可ません。あなたの罰はともかくも、御両親の罰が当る――第一何の洒落です。」
「洒落……」
と引息に声が掠れて、志を払退けられたように、ひぞりもし拗ねた状に、身を起してお京が立った。
そこへ、お滝が飛込んで――
「あい、雑巾。あら、あら、二人とも気取ってる。