Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うすこうばい

薄紅梅

泉 鏡花

Leggi 薄紅梅 (うすこうばい) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.133 caratteri · 122 schermate

Aozora Bunko

「黙るよ、私は。失礼な、素人を馬鹿な、誰が失礼を。」

「はやまった、言のはずみだ、逸外った。その短銃を、すぐに引掴んで引金を捻くるから殺風景だ。」

「けれどもね。実は、その時の光景というのが、短銃と短刀同然だったよ。弁持と二人で、女房を引挟んで。」

といって、苦笑した。

三十二

「――何ね、義理と附合で、弁持と二人で出掛けなくちゃならない葬式があった、青山の奥の裏寺さ。不断は不断、お儀式の時の、先生のいいつけが厳しい。……というのは羽織袴です――弁持も私も、銀行は同一取引の資産家だから、出掛けに、捨利で一着に及んだ礼服を、返りがけに質屋の店さきで、腰を掛けながら引剥ぐと、江戸川べりの冬空に――いいかね――青山から、歩行で一度中の橋手前の銀行へ寄ったんだ。――着流と来て、袂へ入れた、例の菓子さ、紫蘇入の塩竈が両提の煙草入と一所にぶらぶら、皀莢の実で風に驚く……端銭もない、お葬式で無常は感じる、ここが隅田で、小夜時雨、浅草寺の鐘の声だと、身投げをすべき処だけれど、凡夫壮にして真昼間午後一時、風は吹いても日和はよしと……どうしても両国を乗越さないじゃ納まらない。