Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くすりうりのしょうねん

薬売りの少年

小川 未明

Leggi 薬売りの少年 (くすりうりのしょうねん) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 4438 caratteri · 9 schermate

Aozora Bunko

」と、少年は、ききました。

「せきのお薬にするのよ。兄さんが、せきをしてなおらないのですもの。」

「ああ、せきの薬ですか、せきのお薬なら、私がたいへんきくよい薬を持っています。」と、少年は、いいました。すると、少女は、驚いたふうで、少年をながめました。

「あんた、お薬屋さん?」

「ええ、私は、薬屋ですよ。いい薬を持っています。あなたのお家はどこですか?」と、少年は、いったのでありました。

「おじいさんに聞いてみるわ。私の家はあすこなのよ。」と、少女は、先になって、小道を走っていきました。薬売りの少年は、すこしおくれて従いていくと、

「おじいさん、お薬屋さんをつれてきた。」と、いう声がきこえたのでした。その家の周囲は、桃の木の林になっていました。鶏小舎があって、鶏がのどかな声でないていました。おじいさんの前へいってあいさつすると、

「年の若い薬屋さんだな、いくつになるかな。おお、うちの孫より五つは多いが、感心なこった。孫もその年になったら、独りで船に乗って、父親のいるハワイへいくことができるだろう。孫も、かぜをひいて、せきがなかなかしつこくて困っているが、よくきく薬があったらもらって、すぐ飲ましましょう。