Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

Leggi 虞美人草 (ぐびじんそう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.559 caratteri · 401 schermate

Aozora Bunko

そこへ持って来て、筍を三本、景気に描いたのは、どう云う了見だろう。なあ甲野さん、これは謎だぜ」

「何と云う謎だい」

「それは知らんがね。意味が分からないものが描いてあるんだから謎だろう」

「意味が分からないものは謎にはならんじゃないか。意味があるから謎なんだ」

「ところが哲学者なんてものは意味がないものを謎だと思って、一生懸命に考えてるぜ。気狂の発明した詰将棋の手を、青筋を立てて研究しているようなものだ」

「じゃこの筍も気違の画工が描いたんだろう」

「ハハハハ。そのくらい事理が分ったら煩悶もなかろう」

「世の中と筍といっしょになるものか」

「君、昔話しにゴージアン・ノットと云うのがあるじゃないか。知ってるかい」

「人を中学生だと思ってる」

「思っていなくっても、まあ聞いて見るんだ。知ってるなら云って見ろ」

「うるさいな、知ってるよ」

「だから云って御覧なさいよ。哲学者なんてものは、よくごまかすもので、何を聞いても知らないと白状の出来ない執念深い人間だから、……」

「どっちが執念深いか分りゃしない」

「どっちでも、いいから、云って御覧」

「ゴージアン・ノットと云うのはアレキサンダー時代の話しさ」