Classici giapponesi con furigana
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じゃせいのいん
蛇性の婬
田中 貢太郎
Leggi 蛇性の婬 (じゃせいのいん) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.880 caratteri · 54 schermate
白娘子は心持ちな首を傾けて、さも困ったと云うようにした。
「いくら俺をだまそうとしたって、もうその手に乗るものかい、この妖怪」
許宣の後からやって来た王主人は、許宣が門前でやかましく云っていて人に聞かれても面白くないと思ったので、その傍へ往った。
「遠くからいらした方らしいじゃないか、まあ内へ入れて話をしたら宜いじゃないか」
王主人はそう云ってから白娘子の方を見て云った。
「さあ、どうかお入りください」
白娘子は体を動かそうとした。許宣がその前に立ち塞がった。
「こいつを家の中に入れては駄目です、こいつが私を苦しめた妖怪です」
白娘子は小婢の方を見て微笑した。王主人は女のそうした※(「女+朱」、第3水準1-15-80)なやさしい顔を見て疑わなかった。
「こんな妖怪があるものかね、まあ宜い、後で話をすれば判る、さあお入りなさい」
許宣は王主人がそう云うものを己独りで邪魔をするわけにもゆかないので、己で前に入って往った。白娘子は小婢を伴れて王主人に随いて内へ入った。家の内では王主人の媽々が入って来る白娘子のしとやかな女ぶりに眼を注けていた。白娘子は媽々におっとりした挨拶をした後に、傍に怒った顔をして立っている許宣を見た。