Classici giapponesi con furigana
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じゃせいのいん
蛇性の婬
田中 貢太郎
Leggi 蛇性の婬 (じゃせいのいん) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.880 caratteri · 54 schermate
「今晩は、みょうに気もちがわるいから、来たのですよ」
「今晩は御馳走になって宜い気もちじゃないか」
「宜い気もちじゃありませんよ、あなたは、ここの旦那を老実な方だと云いましたが、どうしてそうじゃありませんよ、私が東厠へ往ってると、後からつけて来て手籠めにしようとしたのです、ほんとに厭な方ですよ」
「しかし、べつにどうせられたと云うでもなかろう、まあ宜いじゃないか、早く帰ってお休みよ」
「でも、私はあの旦那が恐いわ、これからさき、またどんなことをせられるか判らないのですもの、それよりか、私が二三十両持ってますから、ここを出て、碼頭のあたりで小さな薬舗を開こうじゃありませんか」
許宣も人の家の主管をして身を縛られるよりも、自由に己で舗を持ちたかった。彼は白娘子の詞に動かされた。
「そうだな、小さな舗が持てるなら、そりゃその方が宜いが」
「では持とうじゃありませんか」
「そうだね、持っても宜いな、じゃ、暇をくれるかくれないか、明日旦那に願ってみよう」
許宣は翌日李克用に相談した。李克用は己の弱点があるうえに奇怪な目に逢っているので、許宣の云うことに反対しなかった。そこで許宣は白娘子と二人で碼頭の傍へ手ごろの家を借りて薬舗をはじめた。