Classici giapponesi con furigana
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じゃせいのいん
蛇性の婬
田中 貢太郎
Leggi 蛇性の婬 (じゃせいのいん) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.880 caratteri · 54 schermate
鉢盂の中からそうした声が聞えて来た。と、その時李幕事が来て云った。
「和尚さんが、怪しい者を捉りに来たと云って見えたよ」
「それは法海禅師です、早くお通ししてください」
李幕事は急いで出て往ったが、やがて法海禅師を伴れて入って来た。
「妖蛇はこの下に伏せてあります」
禅師はそこで口の中で唱えていたが、それが終ると鉢盂を開けた。七八寸ぐらいある傀儡のようなものがぐったりとなっていた。禅師はその傀儡に向って云った。
「その方は、何故に人に纏わるのじゃ」
「私は風雨のときに、西湖に来た蠎蛇です、青魚といっしょになっておりましたところで、許宣を見て心が動いたので、こんなことになりました、それでも、曾て物の命を傷うたことがございませんから、どうか許してください」
「淫罪がもっとも大きいからいけない、それでも千年間修練するなら命は助かる、とにかく本の形を現すが宜い」
と、傀儡は白い蛇となって、その傍に青い魚の姿も見えて来た。
禅師はその蛇と魚を鉢盂に入れて、それに褊衫を被せて封をし、それを雷峰寺の前へ持って往って埋め、その上に一つの塔をこしらえさして、白蛇と青魚を世に出られないようにした。