Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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われはうたえども やぶれかぶれ

蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ

室生 犀星

Leggi 蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ (われはうたえども やぶれかぶれ) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.726 caratteri · 90 schermate

Aozora Bunko

そして奥テル子に廊下に出るように言い、私は生れてはじめて他人の前で私自身の肉体で、人に隠しているところを努めて平然とあらわすことになった。私は私の馬鹿者の運命がこんなに永い間社会から隠れていたことを寧ろやむをえない、人道のしきたりだったことを守ったためであった。しかも指名手配中ともいうべきこの犯罪者は、何時かはさらし物にならなければならないしたたか者だったのだ。誰でも男という奴はこの小聡しい馬鹿者が一匹いるかぎり、はっと思う間に法規にふれたり不幸の予感なぞくそくらえという奴で、盗んだり騙したりして生涯逃げ隠れしているのだ。どんな親友でもこの逃亡者を見ることは出来なかったが、いま私の犯罪者は一人の医師と二人の看護婦の眼の前でがっちりと手錠を打たれ縛につくことになった。もはや男の数の内にはいらない柔軟動物をかかえた私は、洗滌管が尿道の奥へ膀胱のあたりまで刺しすすんだ際に、絶叫しながら苦痛のあがきで悶えたが、そんなことはこの処刑場では問題にならなかった。充分に洗滌と消毒とを施されるあいだ私は敷布を掴んだ手のひらに汗をかいて、ゆるされているような唸り声をひとこえ発しただけであった。